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【団体紹介】一般社団法人YOMOYAMA COMPANY

今回紹介する団体は人口13,012人(2020年10月1日現在)の宮城県丸森町で活動をしている一般社団法人YOMOYAMA COMPANY(以下、YOMOYAMA)です。

YOMOYAMAは2017年4月に設立し、丸森町・角田市を中心とした宮城県南地域での人材育成事業を行っていました。活動を続ける中、2019年10月の台風19号にて丸森町が死者11人、依然行方不明者1人、全壊半壊等家屋損害1,050件、総額422億1千万円の被害を受けます。

発災時、YOMOYAMAの八巻さん、信岡さんは町のために何ができるかを考え、役場や社会福祉協議会と協働で災害ボランティアセンターを立ち上げます。

当時の2人のやり取り 

 

高校の同級生でもある2人

■八巻さん:1992年岡山生まれ、3才で両親と宮城県丸森町に移住。Iターン2世というアイデンティティがきっかけとなり、12歳から地域活動を始める。高校卒業後、丸森町教育委員会所属の社会教育指導員として主に青少年教育を担当。同年丸森町にて「青年団Re:birth.」を設立。2014年丸森町復興支援員に着任。伊達ルネッサンス塾(通称:伊達ルネ塾)に1期生として入塾。翌年から「一般社団法人ふらっとーほく」に入り、伊達ルネ塾の運営に参画。 2017年 YOMOYAMA COMPANYを任意団体として設立。2019年に一般社団法人化。代表理事に就任する。
■信岡さん:1992年角田市に代々続く農家の家に生まれる。 少人数校の狭いコミュニティの生活に行き詰まり、中学3年生の時に不登校になる。高校に入学するも数ヶ月で通えなくなり、その後5年間ほど引きこもり生活を送る。 僅かな高校生活の中で出会った八巻が立ち上げた青年団に誘われる形で丸森町で活動を開始。地域でのボランティア活動をきっかけに徐々に社会復帰を果たす。その後伊達ルネ塾に1期生として入塾。2017年に八巻さんとともにYOMOYAMA COMPANYを立ち上げる。

 

「小さな担い手」が復興/地域を支えるまちづくりへ
災害を通し、地域内外の人々との連携から、これからの地域づくりが1人のリーダーへの負担集中ではなく、住民1人ひとりが復興まちづくりを担っていく必要があることに改めて気づいた2人。そんな思いから高校生から大人まで、様々なかたちで人材育成を行うプログラムや、地域の住民が町について語り合える場づくりなどを行っています。

「MY PRO JOURNEY」
高校生が自分の興味関心があることの中から、地域が抱える復興課題の解決に繋がる「マイプロジェクト」を作成し、実践をサポートすることで課題の解決を目指す事業。対象を「丸森町での活動に興味がある高校生」とし、市町村、学校単位の枠を超え参加者を募集。復興活動に取り組む地元高校生を育成し、継続的な地域参画を促進する目的。

「伊達ルネッサンス塾」「四方山大学」
「伊達ルネッサンス塾」は「地域」と「自分」の二つの視点から自分だけのマイプランをつくる社会人向けの「地域づくり実践塾」。「四方山大学」では地域での復興活動の実践において活かせるファシリテーションや、円滑なコミュニケーションをとれるようになる技法など、復興支援活動において有効に機能するヒューマンスキルを高める社会人向け講座を行っている。

「丸森まるまる円卓会議」
発災後から継続して運営してきた「丸森町災害情報共有会議」を『復興まちづくり』を考える、より住民主体の場にしていくため、2020年10月より隔月でスタートさせた会議。地域に対して「何かしたい」という意識を持ち始めた住民が会議に参加し、地域の活動情報等を共有することで地域参加の機会創出と、住民主体の復興まちづくり体制の構築を目指している。

「まちづくり交流拠点」
多世代多業種が気軽に集い、繋がれるようなコミュニティスペースを目指し、空き家をリノベーションし拠点「まどい」を整備。地域の情報を集約・一元化し、訪れた人が必要な地域の情報を得られる機能も整え、「思いを実現させたい時に最初に集う場所」になれるような環境づくりを行なっている。

 

YOMOYAMA COMPANYの”よもやま話”
最後に団体名の由来をご紹介です。宮城県の県南には地域を一望できる「四方山(しほうざん)」という名前の山があります。この四方山から地域を眺めると、地域に行政を区切る線はなく、地続きであることがわかります。

「市町村の枠に捉われず「自分が生きると決めた土地」に必要な、様々(よもやま)なことをしていこう。そして山を登るように一歩一歩成長し、俯瞰して地域を見る中で見えてきた課題に取り組めるようになろう。」

そんな思いを込めて団体の名前をYOMOYAMA COMPANYにしようと決めたそうです。

正にその名前の通り、人材育成事業を軸に”いろいろ”なことに取り組んでいるYOMOYAMA COMPANY、次回は更にお2人の思いに迫ります。

四方山からの眺め

\団体のご紹介/

一般社団法人YOMOYAMA COMPANY
yomoyama
  • 支援対象の災害

    台風15号・19号

  • 事業期間

    2020年5月~2022年3月

  • 活動地域

    宮城県伊具郡丸森町

活動地域の被災状況と課題

・台風19号により町内約5,300世帯中44%、約2,300世帯が住家被害を受けた
・死者10名、行方不明1名で自治体単位では全国でも最多の犠牲者
・累計被害額約400億円
・2019年12月より仮設住宅への入居が開始。町内6か所の仮設住宅に170世帯程度が入居する一方、在宅避難者も存在

目指す成果

【復興課題解決人材の育成】
・活動人材が発掘・育成され課題解決に取り組んでいる状態
・活動人材同士のネットワークができ、復興の協働や連携が生まれている状態
・まちづくり交流拠点に相談やニーズが持ち掛けられ、復興活動のハブとして機能している状態

おもな活動内容

・復興人材の育成事業
・地域交流拠点の運営
・連携会議の実施

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