【一般社団法人Teco】最終報告会を実施しました
2021年8月27日(金)10:00-11:30オンラインにて一般社団法人Teco(以下、Teco)が最終報告会を実施しました。
RCFでは2020年2月よりTecoの伴走サポートを行ってきました。Tecoが取り組んできたのは以下の2つの事業です。
詳しい成果については別途発信予定ですが各事業における成果概要をまとめてみました。
【休眠預金等活用事業:コミュニティ創出と健康支援の継続的な仕組みの構築】
①下平窪コミュニティスペース「てこてこサロン」運営
コロナ禍であったものの、いつでも誰でも気軽に立ち寄れる場所として毎日9時~16時までサロンをOPEN(※情勢により都度運営については調整も行った)時には約50名の住民が集う憩いの場となり、地域コミュニティの中心的役割を担った。
②復興公営住宅の避難者支援
復興公営住宅に避難している水害被災者向けの情報共有として「てこてこ新聞」を作成し配布を実施した。また、復興公営住宅の自治会長等と日頃から情報共有をはかっていたことから、団地の集会所でのイベントに水害被災者の方の参加を促して頂け、交流も生まれた。
③イベント開催
感染症対策を行った上でサロン内にてイベントや定期的なサークル活動を実施。薬膳お茶会やハーバリウム講座を開いた他、サロンに集う住民の要望でママサークル(レジン作成、ダンスレッスン)や高齢者の体操教室が発足した。住民に話を聞く中で、その人の得意を引き出し、講師側として参加してもらい、新たな活動を生み出すことで、住民の主体性を引き出す活動に繋がった。
④住民への情報提供
「てこてこ通信」というフリーペーパーを作成し、地域の回覧板などを利用して地域住民向けの情報発信を実施。また、ママサークルの参加者には、LINEグループを活用した情報交換の場をつくるなど、サロンをOPENして受け身で待つだけではなく、積極的に住民への働きかけを行い、活動の周知を行った。さらに、サロンの活動を地域メディアに取り上げてもらうことで、さらに広範囲に情報発信し、新たな支援につなげることができた。
⑤団体連携
Tecoはピースボート災害支援センター(PBV)からサロン活動を引き継いだ後も、災害・復興支援の他団体と連携して事業を実施。いわき市内外の33団体が参加する「いわき市被災地支援団体情報共有会議」にも出席し、適宜活動内容を共有する他、2021年2月には災害時に円滑な支援活動を行うため、平時から民間団体間で情報共有や連携を図ることを目的とした「災害支援ネットワークIWAKI」にも参加。定期的な意見交換を行っている。
【フィリップ モリス ジャパン合同会社復興支援事業:2019年台風19号災害からの復興支援~コミュニティ再生事業】
①イベント開催
2020年度の上半期は新型コロナウイルスによる感染症拡大防止対策に伴い、多くの人々を集めて交流の機会を創出することが困難な状況に。全国的もに様々な活動が制限された初めての期間となった。そんな中、直接会うことは出来なくとも、寄り添った支援を継続して行うべく、試行錯誤し、落語家に協力を依頼して落語のラジオを作成・配布することに。平窪の様子や魅力を散りばめたラジオ風CDは住民に大変喜ばれる結果となった。
また、2020年7月以降は感染症対策を行った上で季節のイベントや対象者に合わせた交流会を定期的に開催。物理的に距離を置く『新しい生活様式』だけではなくココロの距離を縮める『新しい交流方法』を探して、コミュニティの再構築を目指した。子ども夏祭りや、薬膳お茶会、ハロウィン、お花見会など、子どもから高齢者まで幅広い年代の住民が楽しめる催しを実施し続けた。
②情報発信事業 (冊子・WEBサイトリニューアル・リーフレット・一周年記念Youtube動画作成)
「てこてこ新聞」や「てこてこ通信」の作成・配布の他、台風災害から1年を振り返る冊子を3,000部作成し、平窪の小学校や幼稚園、市役所や商業施設、他県居住者に配布。「当時の記録や教訓なども記載してあり大切に保管しています」などの声が上がった(詳しくはこちら)
また、初めてTecoを知った方にも活動内容がわかるよう、WEBサイトのリニューアル(詳しくはこちら)やリーフレットの作成を実施。加えて、サロン活動一周年を記念しYouTubeチャンネルを開設し市内のみならず全国的な情報発信の強化を図った。
報告会の最後では、Tecoに対して住民や関係団体など総勢27人からのビデオメッセージも放映され、Tecoが地域に根差して活動していたことを改めて実感することとなりました!
2つの事業は2021年8月末で終了し、それと同時に平窪地区のサロンも閉鎖となりました。しかし、同じ平窪地区に事務所を構えて活動を継続していきます。また、平窪地区に住む独居の高齢者への個別支援等は引き続き行っていく予定です。加えて、地域防災向上の「防災まちあるき」を行う予定もあり、コロナ禍での活動は慎重に捉えながらも、屋外での防災訓練なども交えた世代間交流の機会を設けたいと考えているそうです。
事業としては一区切り、ですがTecoの活動はまだまだ続きます!